鉄筋コンクリートを考える~第1話:コンクリートと補強されたコンクリートの話~ 長野市 外壁塗装・屋根塗装専門店トラスト
2019.12.02 (Mon) 更新
こんにちは、長野市の外壁塗装・屋根塗装専門店のトラスト施工部Sです。
(唐突ですが)鉄筋コンクリートを考える ~第1話:コンクリートと補強されたコンクリートの話~ をお届けします。
今回は現代建築に欠かすことのできない材料“コンクリート”について考えてみたいと思います。
まずはコンクリートについて整理しましょう。
コンクリート = セメント + 水 + 細骨材(砂)+ 粗骨材(川砂利や砕石)+ 薬剤(AE減水剤、混和剤など)
ちなみに左官仕上げの外壁などで耳にする“モルタル”は、
セメント + 水 + 細骨材(砂)= モルタル
≒ コンクリート - 粗骨材 ・・・・つまりモルタルは粗骨材無しのコンクリートで、逆にコンクリートはモルタルに粗骨材などを加えたものということです。
さて、現代建築における「鉄筋コンクリート構造」とはいったい何のことなのでしょうか?
それは、
かご状に組まれた鋼材の鉄筋にコンクリートを組み合わせた複合材料による構造システム
をさします。
ここで疑問に思ったかもしれません。なぜコンクリートにかご状の鋼材を合わせるのでしょう?
答えはシンプルです。
コンクリートは圧縮力には過不足なく強いのですが、引張力に弱いため引張に有効な鉄筋(鋼材)で補強しているのです。
奇遇にも鋼材とコンクリートは線膨張係数が工学的に等価なので、加熱冷却による伸び縮みの弊害が生じません。
更に鋼材の宿命、酸化によるサビについてはコンクリートがアルカリ性のため、コンクリート内部に埋め込まれた鉄筋は必然的にコンクリートの防錆効果によってサビることがありません。
この様にギブアンドテイクなコンクリートと鋼材の相性の良さからも、鉄筋コンクリート構造の合理性が説明できます。
鉄筋コンクリート構造のことを業界では RC と呼びますが、英(Reinforced Concrete)レインフォースド・コンクリート、これを直訳すると「補強されたコンクリート」になります。
RCラーメン構造
RC壁式構造
画像引用元:日本建築学会HP www.aij.or.jp/jpn/seismj/lecture/lec7.htm
鉄筋(鋼材)によって補強されたコンクリートの構造が現代の鉄筋コンクリート構造なのですが、巷では「鉄筋三階建て・・・」とか「コンクリート造の・・・」のように、肝心なところを忘れた俗称を耳にする事があります。
鉄筋N階建てはさておき、コンクリート造(無筋コンクリート構造)は構造上の制約として圧縮応力のみで設計された別の構造システムになります。
RCの先祖ともいえるこのコンクリート造については、古代ローマにおいて半円アーチの開発により、例の圧縮応力のみの制約を免れました。
コンクリートの起源は紀元前のローマ帝国とされていて、ローマの古代コンクリート“ローマン・コンクリート”はベスビオ火山の麓ポッツォリーニ地方の火山灰から採れる天然のセメントによって作られました。
現存する最古の(無筋)コンクリート構造として、ローマに約1900年前に再建された、半径21.6mの半円アーチの架かるパンテオン(Pantheon)があります。
画像引用元 : www.kamit.jp/17_world/50_pantheon/panthe.htm
コンクリートは奥が深いですね。
鉄筋コンクリートを考える ~第1話:コンクリートと補強されたコンクリートの話~ をお届けしました。
■□次回予告■□ 鉄筋コンクリートを考える ~第2話:2つタイプの鉄筋コンクリート構造~ 乞うご期待!
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